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袴田事件 その3

事件の考察 ③自白について

袴田さんが逮捕から20日目に4人の殺人を自白している。犯罪の内容からして死刑になる可能性が高いのに自白したのは、やはり犯人である証だと考える人もいると思う。しかし、まず注目しなければいけないのは、この取り調べの時間や内容である。猛暑の8月に日曜日も休まず1日平均およそ12時間~最高16時間20分もの取り調べが行われていた。

 

さらに袴田さんの手紙の中には壮絶な取り調べの内容が記載されている。

 

「『殺しても病気で死んだと報告すればそれまでだ』と言っておどし、罵声をあびせ棍棒でなぐった。そして連日2人1組になり3人1組のときもあった。午前、午後、晩から11時、引き続いて午前2時頃まで交替で蹴ったり、殴った。それが取り調べであった。目的は、殺人・放火等犯罪行為をなしてないのにもかかわらず、なしたという調書をデッチ上げるためだ。9月上旬であった。私は意識を失って卒倒し、意識を取り戻すと、留置場の汗臭い布団の上であった。おかしなことに足の指先を手の指先が鋭利なもので突き刺されたような感じであった。取調官がピンで突いて意識を取り戻させようとしたに違いない」(袴田巌さんの手紙より「はけないズボンで死刑判決 検証・袴田事件」 現代人文社 より )

 

捜査段階での袴田巌さん(80)への取り調べを録音したとみられるテープに、取調官が「トイレに行きたい」という袴田さんの要求を受け入れず、「その前に返事を」などと自白を迫り続ける様子が記録されていることが袴田さんの弁護団への取材でわかった。

(朝日新聞デジタル 笠原真 2016/12/18)

「はけないズボンで死刑判決 検証・袴田事件」 現代人文社 より
平成26年3月27日 産経新聞 号外
平成26年3月27日 静岡新聞

以上のように、警察検察の主張が誰の目にもおかしい事実が明らかになりつつある中で、今もなお静岡地検は再審開始を認めた静岡地裁の決定を不服として東京高裁に即時抗告をした。

 

以下は日経新聞の20140331の記事である。

いったいこんなことをいつまでやるんでしょうか・・・?