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「取り調べ中の暴行で死亡」遺族の訴え 大阪高裁が棄却

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171201-00000010-kantelev-l27

 

「取り調べ中の暴行で死亡」遺族の訴え 大阪高裁が棄却

12/1(金) 20:21配信 関西テレビ

 

「取り調べ中の暴行で死亡」遺族の訴え 大阪高裁が棄却

暴行の有無は控訴審も判断せず

 

男性医師が勾留中に死亡したのは、取り調べ中の暴行が原因だとして遺族が奈良県を訴えていた裁判。遺族は奈良県警が発表した死因を否定する7人の医師の鑑定書を提出していましたが大阪高裁は遺族の請求を退けました。

 

【塚本医師の遺族(判決後)】
「知りたいことがあいまいにされた。裁判する意味ってなんなんだろう?」

7年前、奈良県の「山本病院」に勤務していた塚本泰彦医師(当時54)は、手術ミスで患者を死亡させた疑いで逮捕されましたが、警察署で勾留中に死亡しました。

 

【塚本医師の遺族】
「本人亡くなっているよりも、右足見てびっくりしたんですよ。なんで皮膚がこんなに変色しているんだろうと」

「死因は急性心筋梗塞」と説明を受けた遺族は納得できず、4年前に提訴し右足に暴行を受け急性腎不全などを発症して死亡したと主張し、法医学の教授2人を含む7人の医師の鑑定書を提出しました。

 

一方、奈良県警側は解剖を担当した医師の鑑定書だけを提出、右足のアザは留置場であぐらをかいて座るときについたものだと反論しました。

 

1日の判決で、大阪高裁の髙橋譲裁判長は解剖した医師の意見に沿って「死亡につながるほどの重度の急性腎不全であったと認められない」と指摘して遺族の請求を棄却。暴行の有無については一審と同様判断しませんでした。

 

裁判で警察官の暴行があったと鑑定した法医学者は・・・

 

【岩手医科大学・出羽厚二教授】
「客観的な資料が残っている方の死亡をこうやって心筋梗塞ということで片づけてしまえる世の中であれば、非常に怖い状態」

 

塚本医師は逮捕前任意で警察の取り調べを受けていたときのメモを残しています。

 

【塚本医師が残していたメモ】
「取り調べ警察官が大声を出して机をたたき上げ私に迫ってきた。机が私の胸に当たった衝撃で、胸にぶら下げていた眼鏡が床に落ち、レンズが外れ、フレームが曲がってしまった」「暴力行為をともなう取り調べを2か月以上行うなんて日本は法治国家なのか」

 

果たして取り調べ中の暴行はあったのか。遺族は上告する方針です。

 

関西テレビ