<鳥取連続不審死>最高裁上告棄却 上田被告死刑判決確定へ
2009年に鳥取県で起きた連続不審死事件で強盗殺人罪などに問われた元スナックホステス、上田(うえた)美由紀被告(43)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は27日、被告の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。
1、2審判決によると、上田被告は09年4月、270万円の借金返済を免れるためにトラック運転手の矢部和実さん(当時47歳)に睡眠導入剤を飲ませて同県北栄町の日本海で水死させた。同10月には同様の手口で電器店経営の円山秀樹さん(同57歳)を県内の川で水死させて殺害し、家電代金約53万円の支払いを免れた。
2件の強盗殺人事件は、殺害現場での目撃証言などの直接証拠がなく、上田被告は一貫して無罪を主張してきた。しかし、1審・鳥取地裁と2審・広島高裁松江支部は、被害者2人の遺体から検出された睡眠薬と被告が入手していたとみられる薬の成分が同一だと認定。さらに、いずれも犯行時間帯の直後に現場付近で上田被告を見たという元同居男性の証言などから有罪と判断した。他に起訴されていた詐欺や窃盗などの事件でも有罪認定していた。
【伊藤直孝】