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「大崎事件」で鹿児島地検が即時抗告

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170703-00050075-yom-soci&pos=1

「大崎事件」で鹿児島地検が即時抗告

7/3(月) 16:59配信

読売新聞

 1979年に鹿児島県大崎町で男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、鹿児島地検は3日、殺人罪などで懲役10年の刑が確定し、服役した原口アヤ子さん(90)と、懲役8年で服役した元夫の中村善三さん(1993年に66歳で死亡)の再審開始を認めた鹿児島地裁決定を不服として、福岡高裁宮崎支部に即時抗告した。

 鹿児島地検の平野大輔次席検事は「再審開始を認めた決定は承服できず、即時抗告し、是正すべきであると判断した」とのコメントを出した。

 弁護団は再審請求審で、新証拠として、供述調書などを心理分析した「供述心理鑑定書」を提出。共犯とされた親族の自白を支えた原口さんの義妹の証言について信用性を否定する内容で、6月28日の地裁決定はこの鑑定の高い証拠価値を認め、「捜査機関の暗示や誘導があった疑いを否定できず、信用性は高くない」と指摘。「新旧証拠を総合評価すると、確定判決の事実認定に合理的な疑いがある」と結論づけた。

 弁護団によると、地検が提出した即時抗告申立書では、供述心理鑑定書などについて「新規性がない」と主張しているという。森雅美弁護団長は「(地検は)裁判所が出した2度目の再審開始決定の重みを考えていない。無罪を勝ち取るために断固として闘い続ける」と述べた。